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不動産投資は「副業」になる?会社員が始める前に確認したいこと

「副業」として不動産投資を考える会社員が増えています。まず整理したいのは、社内規定上の位置づけ、実際にどれくらい手間がかかるか、そして家賃収入イコール儲けではない、という点です。

文責: Meyasu 編集部8公開 2026/7/22

この記事の立場(「副業」の指す範囲を確認してから)

「不動産投資は副業になるか」という疑問には、まず「副業」という言葉が何を指しているかを分けて考える必要があります。多くの企業の就業規則では、労務の提供(他社での勤務・業務委託での稼働など)を伴う「副業・兼業」を届出・許可の対象としており、株式や不動産といった資産運用は労務提供を伴わないため、対象外として扱われることが多いと紹介されることがあります。

ただしこれは一般的な傾向の紹介であり、すべての企業に当てはまるわけではありません。就業規則は会社ごとに異なり、資産運用であっても保有物件数や規模によっては届出を求める規定を置く企業もあります。断定はできないため、始める前に自社の就業規則を確認し、不明な点は人事・総務に確認することをお勧めします(本記事は法律・労務の助言ではありません)。

「資産運用」と「事業」の境目という考え方

個人の不動産所得については、国税庁の資料等で「事業的規模」かどうかという考え方が紹介されており、一戸建てなら概ね5棟、アパート等では概ね10室が目安として語られることがあります(いわゆる「5棟10室基準」)。事業的規模とみなされるかどうかは、税務上の扱い(青色申告特別控除の適用等)に関わるとされますが、これは税務判断であり、本記事で断定することはできません。ご自身の状況に即した判断は税理士にご確認ください。

会社の副業規定との関係でも、区分マンション1室の運用と、多数物件を保有し管理業務にも継続的に関わる状態とでは、会社側の見方が変わり得ると考えられます。規模が大きくなるほど「資産運用の範囲」という説明が通りにくくなる可能性がある、という点は確認の観点として持っておくとよいでしょう。

実際の手間:「完全に自動」ではない

「不労所得」という言葉から、購入後は何もしなくてよいという印象を持たれることがありますが、実際には物件選定・融資の申込・契約という開始時点でまとまった時間がかかり、保有中も管理会社とのやり取り、空室が出た際の対応方針の判断、修繕の実施判断などが発生します。

管理業務の多くは管理会社に委託することで会社員でも運用しやすくなりますが、委託すれば委託料がかかり、それは手残りを圧迫します。「手間を減らす」ことと「手残りを増やす」ことはトレードオフの関係にあり、どちらを優先するかは保有目的によって変わります(管理会社の選び方は「管理会社の選び方・見直しの観点(中立)」で扱っています)。

副業として始める場合に確認したい数字:家賃収入ではなく手残り

追加収入を目的に始める場合、最初に確認したいのは家賃収入の額そのものではなく、そこから運営費とローン返済を引いた「手残り」です。家賃収入が大きくても、費用と返済が重ければ手残りはわずか、あるいはマイナスになることもあります(詳しくは「不動産投資の「手残り」とは?——利回りだけで判断しない基礎」で扱っています)。

なお、給与収入があることは融資の相談において有利に働く場合があると紹介されることがありますが、融資の可否・条件は時期・金融機関・借り手の属性によって変わり、一律に断定できるものではありません。借入の可否は金融機関にご確認ください。

確認しておきたいチェックリスト(参考整理)

ここまでの論点を、確認の入口として一覧に整理します。いずれも一律の正解を示すものではありません。

「副業」として始める前の確認チェックリスト(参考整理)
論点確認の観点
社内規定就業規則の副業・兼業規定を確認し、不明点は人事・総務へ
事業的規模の考え方保有規模が大きくなった場合の税務上の扱いは税理士へ確認
実際の手間開始時(選定・融資・契約)と保有中(管理・判断)の両方を見積もる
管理の委託委託料と手間削減のトレードオフを踏まえて選ぶ
手残りの確認家賃収入ではなく、費用・返済を引いた額で判断する

まとめ:「副業」かどうかより、確認する順番

「不動産投資は副業になるか」という疑問への答えは会社の規定や規模によって変わり、本記事で一律に断定することはできません。共通して言えるのは、始める前に社内規定を確認し、家賃収入ではなく手残りで採算を見て、管理の手間をどう配分するかを考えておく、という順番の大切さです。

税務上の扱い(事業的規模の判定・確定申告等)は税理士へ、就業規則の解釈は人事・総務へご確認ください。ご自身の物件やこれから検討する物件の手残りを試算したい場合は、meyasu の物件カルテ「お金」ビューでも確認できます(表示はすべて参考値・試算です)。

よくある質問

不動産投資は会社の副業禁止規定に違反しますか?
多くの企業では、労務提供を伴わない資産運用(不動産投資を含む)は副業・兼業規定の対象外として扱われる傾向があると紹介されることがありますが、企業ごとに規定は異なり、一律に「違反しない」とは断定できません。始める前に自社の就業規則を確認し、不明点は人事・総務にご確認ください。
不動産投資は本当に「何もしなくても収入が入る」のですか?
継続的な出勤や労働を必要としない、という意味で「不労」と紹介されることが多いですが、購入時の物件選定・融資・契約や、保有中の管理会社とのやり取り・判断は発生します。管理会社への委託で手間は減らせますが、委託料がかかりその分手残りは圧迫されます。
どのくらいの規模から「事業」とみなされますか?
国税庁の資料等では、一戸建てで概ね5棟、アパート等で概ね10室という目安(いわゆる5棟10室基準)が紹介されることがありますが、これは税務上の扱いに関わる判断であり、本記事で断定するものではありません。ご自身の状況に即した判断は税理士にご確認ください。
会社に不動産投資をしていることを伝える必要がありますか?
家賃収入が生じると確定申告が必要になる場合があり、その結果が会社の年末調整の手続きに影響し、間接的に知られる可能性があるという指摘もありますが、これも状況により異なります。社内規定の解釈は人事・総務へ、税務・申告の手続きは税理士にご確認ください。
この記事は特定の売買・契約を勧めるものではありません。私たちの中立の約束をご覧ください。

本記事は一般的な情報の提供であり、特定の物件・契約・投資判断の推奨や、税務・法務の助言ではありません。数値はすべて参考値・試算です。税務・契約・法務の判断は税理士・弁護士等の専門家に、借入の可否は金融機関にご確認ください。

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