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不動産投資の「不労所得」、現実的にはいくら?——手残りから考える

「不労所得」という言葉は魅力的ですが、実際に手元に残る額は、家賃収入からいくつもの費用を引いた「手残り」で決まります。言葉のイメージと計算の違いを確認します。

文責: Meyasu 編集部8公開 2026/7/22

この記事の立場(「不労所得」という言葉の中身)

「不労所得」は、継続的な労働の対価としてではなく、資産から生まれる収入全般を指す言葉として使われます。不動産投資はその代表例として紹介されることが多いですが、これは「労力がまったくゼロ」という意味ではなく、「出勤のような継続的な稼働を必要としない」という意味で使われることが多い言葉です。

本記事は、この言葉のイメージと、実際に手元へ残る額(手残り)がどう決まるかを整理するものであり、特定の金額を保証したり、投資判断を勧めたりするものではありません。

家賃収入と「手残り」は別物

「不労所得○万円」という話の多くは、家賃収入(表面の金額)を指している場合があります。実際に手元へ残る額は、家賃収入から管理費・修繕費・保険・税金などの運営費と、ローンの返済額を引いた「手残り」です。家賃収入が大きくても、費用と返済が重ければ手残りは小さく、あるいはマイナスになることもあります。

手残りの考え方・費目の整理は「不動産投資の「手残り」とは?——利回りだけで判断しない基礎」で詳しく扱っています。まずこの区別を持つことが、「不労所得」という言葉に振り回されないための出発点です。

参考の計算例(仮の数値・保証ではありません)

考え方を確認するため、あくまで仮の前提での計算例を1つ示します。以下はご自身の物件の数字ではなく、計算の型を確認するための例に過ぎません。

仮に、家賃収入が年間120万円(月10万円)の物件で、管理費・修繕費・保険・税金等の運営費が年間30万円、ローン返済が年間70万円だったとすると、手残りは 120万円 − 30万円 − 70万円 = 20万円(月あたり約1.7万円)という計算になります。運営費・返済の前提が変われば、この額は大きく変わります。

手残りを左右する変数:空室・修繕・金利

上の例は「満室・家賃が変わらない」という前提でしたが、実際には空室が発生したり、築年の経過で家賃が下がったり、大規模修繕でまとまった費用が発生したりします。変動金利で借りている場合、金利が上がれば返済額も増えます。

これらは一時的な例外ではなく、多くの物件で起こり得る変数です。それぞれの影響は「空室が出たら手残りはどうなる?——備え方」「家賃下落の見込みを計画にどう織り込むか」「金利が上がったら返済はどうなる?——ストレス試算の型(2026年版)」で扱っています。控えめな前提でこれらを織り込んだ手残りを確認しておくことが、実際の「不労所得」に近い数字を見る助けになります。

「労力」はゼロではない

保有中の日々の対応は管理会社への委託で減らせますが、委託料がかかりその分手残りは圧迫されます。また、物件選定・融資の申込・契約という開始時点の労力は小さくありません。「不労」という言葉は、これらの労力がゼロであることを意味するものではないと理解しておくと、始めた後の印象のずれを減らせます。

まとめ:言葉のイメージより、自分の数字で確認する

「不労所得」という言葉のイメージだけで判断すると、実際の手残りとの差にあとで気づくことになりかねません。家賃収入ではなく手残りで見ること、空室・修繕・金利といった変数を織り込むこと、労力がゼロではないことを踏まえておくことが、確認の出発点になります。

税額の計算や有利・不利の判断は税理士へ、借入の可否は金融機関にご確認ください。ご自身の物件、またはこれから検討する物件の手残りを試算したい場合は、meyasu の物件カルテ「お金」ビューでも確認できます(表示はすべて参考値・試算です)。

よくある質問

不動産投資は本当に「不労所得」と言えますか?
継続的な出勤のような労働を必要としない、という意味で「不労」と紹介されることが多いですが、開始時の物件選定・融資・契約や、保有中の管理・判断といった労力はゼロではありません。管理会社への委託で手間は減らせますが、委託料がかかります。
不動産投資で月にいくら手残りが出ますか?
物件の価格・家賃・運営費・借入条件によって大きく異なり、一律の金額を示すことはできません。家賃収入から運営費とローン返済を引いた「手残り」で考える必要があり、空室・修繕・金利上昇などの変数も影響します。ご自身の物件の数字で試算することをお勧めします。
不労所得を増やすには物件数を増やせばいいですか?
物件数が増えれば家賃収入の総額は増えやすくなりますが、管理の手間や空室・修繕のリスクも同時に増えます。また規模が大きくなると税務上の扱い(事業的規模の判定等)が変わる場合があり、これは税理士に確認すべき論点です。単純に件数を増やすことが手残りの増加を保証するものではありません。
この記事は特定の売買・契約を勧めるものではありません。私たちの中立の約束をご覧ください。

本記事は一般的な情報の提供であり、特定の物件・契約・投資判断の推奨や、税務・法務の助言ではありません。数値はすべて参考値・試算です。税務・契約・法務の判断は税理士・弁護士等の専門家に、借入の可否は金融機関にご確認ください。

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