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表面利回りと実質利回りは何が違うのか

「利回り○%」の数字だけでは、毎月いくら残るかは分かりません。表面と実質、計算式と計算例、そして手残りの関係を落ち着いて見ていきます。

文責: Meyasu 編集部8公開 2026/6/20

表面利回りとは

表面利回りは「年間の想定家賃 ÷ 物件価格」で計算される、最も単純な指標です。物件広告で目立つ数字は多くがこれにあたります。

計算に管理費・修繕・空室・返済が含まれていないため、実際に手元に残る額とは切り離して見る必要があります。

実質利回りとは

実質利回りは、運営費(建物管理費・賃貸管理費・修繕引当・保険・公租公課など)を差し引いた後の収益を価格で割った指標です。表面より低く出るのが通常です。

同じ物件でも、費用の見積り方(控えめか楽観的か)で数字が動きます。前提を確認することが、数字そのものより大切です。

計算式(参考)

利回りの計算式は、次のように表せます。いずれも参考としての式で、費用の置き方や定義によって数字は変わります(決まった一つの正解があるわけではありません)。

  • 表面利回り(参考)= 年間の想定家賃 ÷ 物件価格 × 100(%)
  • 実質利回り(参考)=(年間の想定家賃 − 年間の運営費)÷(物件価格 + 購入時諸費用)× 100(%)

数値を当てはめた計算例(仮の数値)

以下は計算の流れを示すための仮の数値です。実際の物件・市場を表すものではありません(すべて仮の数値・試算)。

前提(仮): 物件価格 2,000万円/年間の想定家賃 160万円/年間の運営費 40万円/購入時諸費用 140万円。

表面利回り(参考)= 160万円 ÷ 2,000万円 × 100 = 8.0%。

実質利回り(参考)=(160万円 − 40万円)÷(2,000万円 + 140万円)× 100 = 120万円 ÷ 2,140万円 × 100 ≒ 5.6%。

同じ物件でも、運営費や購入時諸費用の置き方で数字が動くことが分かります。表面利回りだけでは、実際に手元へ残る額の目安になりにくい点に注意したいところです(この例はあくまで計算の型を示すもので、特定の水準を示すものではありません)。

表面と実質の比較(参考)

両者の違いを、観点ごとに並べて整理すると次のとおりです(いずれも参考としての整理です)。

表面利回りと実質利回りの比較(参考)
観点表面利回り実質利回り
計算の分子年間の想定家賃年間の想定家賃 − 運営費
運営費(管理費・修繕・保険 等)含めない差し引く
購入時諸費用(仲介手数料・登記 等)含めないことが多い分母に含める考え方がある
数字の出方高く見えやすい表面より低く出るのが通常
主な使いどころざっくりした比較・広告表示運営後の収益に近い比較

手残りとの関係

実際に毎月いくら残るか(手残り)は、実質収益からさらに借入の返済を引いた後の額です。返済が重いと、利回りが良く見えても手残りがマイナスになることがあります。

  • 空室・家賃下落を織り込んでいるか
  • 運営費を費目ごとに積み上げているか
  • 金利が上がった場合でも返済が回るか

利回りの「目安」の見方(断定はできません)

「利回りの相場はどれくらいか」は多くの方が気にする点です。ただし利回りの水準は、エリア・築年・構造・物件種別(区分/一棟)・時期によって大きく変わり、一律の正解はありません。ここでは特定の数値を推奨・保証するのではなく、幅として捉えるための一般的な傾向を示します。

重要なのは表面の高さそのものではなく、控えめな前提(空室・家賃下落・費用の積み上げ)でも成り立つか、返済後に手残りが残るかです。目安はあくまで出発点で、最終的にはご自身の物件の数字で確かめる必要があります。

  • 都心・築浅・区分:表面は相対的に低めになりやすい(価格が高く安定を重視する見方)とされることが多い
  • 地方・築古・一棟:表面は相対的に高めになりやすい(そのぶん空室・修繕・出口のリスクを見込む見方)とされることが多い
  • 同じ表面利回りでも、費用・空室・返済の前提が違えば手残りは大きく変わる

よくある質問

実質利回りはどうやって計算しますか?
参考としての式は「(年間の想定家賃 − 年間の運営費)÷(物件価格 + 購入時諸費用)× 100(%)」です。運営費には管理費・修繕引当・保険・公租公課などが含まれます。購入時諸費用を分母に含めるかは資料により異なるため、比較の際は前提をそろえてください。数値はすべて参考値・試算です。
利回りは何%あれば良いのですか?
一律の正解はありません。利回りの水準はエリア・築年・構造・物件種別・時期で大きく変わります。表面の高さだけで良し悪しを断定することはできず、控えめな前提でも成り立つか、返済後に手残りが残るかで見る考え方が一般的です。
表面利回りが高い物件は買いですか?
表面利回りの高さだけでは判断できません。高めに見える背景に、空室・修繕・築古による費用や出口(売却)のしにくさが隠れていることがあります。運営費・空室・返済を織り込んだ実質・手残りで確かめることをおすすめします(特定の物件の売買を勧めるものではありません)。
この記事は特定の売買・契約を勧めるものではありません。私たちの中立の約束をご覧ください。

本記事は一般的な情報の提供であり、特定の物件・契約・投資判断の推奨や、税務・法務の助言ではありません。数値はすべて参考値・試算です。税務・契約・法務の判断は税理士・弁護士等の専門家に、借入の可否は金融機関にご確認ください。

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